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0157騒動で騒がれていますが、報道内容があまりにも酷い!!
テレビ番組でスーパーのお惣菜を食べて
集団食中毒が発生!
食中毒の患者さんからO-157が検出!!
とニュースになっていますね。
このニュースについて先日金曜日の出勤前に拝見した情報番組での報道内容があまりにも酷い!!
と感じたのでブログで取り上げることにしました。
問題だと思った点は2つです。
①(自称)専門家が明らかに間違った情報を述べていた
②視聴者の過度な不安を煽っていた
①(自称)専門家が明らかに間違った情報を述べていた
食品問題評論家とされる方が
「初期段階では混入した菌は非常に少なかったが消費者にたどり着くまでに増殖してしまった」
と述べていました。
確かに時間の経過とともに菌が増えた可能性はあります。
ですが、そもそも0-157の食中毒は菌が100個未満でも発症します。
他の菌であれば食中毒を起こすために数十万~数億の数が必要なのでこの理論ももっともなのですがO-157の場合には非常に少ない菌で食中毒を起こしてしまうため菌がいれば即アウト!!菌の数は問題にはならないことなのです。
※ノロウイルスやカンピロバクターも100個程度のウイルス量で食中毒を起こします
従ってO-157の感染予防には菌が増えないように気を付ける(冷蔵庫に入れるなど)というのはあまり効果的ではありません。
②視聴者の過度な不安を煽っていた
そして2つめの主張
「O-157では後遺症が懸念される腎臓の悪い状態が継続し、血圧があがる血圧が上がると脳出血を起こすそれはいつ発症するかわからない」
私が特に問題だと思ったのはこちらの主張です。
後遺症が心配されるのは、O-157に感染してしまった人ではなく0-157感染が重篤化して”HUS”を発症してしまった人です。
O-157に感染しても症状が出ない人や数回の下痢だけで治ってしまう人も存在します。
この表現の仕方だとO-157に感染したものの軽症ですみ、治った人にも不安を与えかねないと感じました。
「血圧が上がると脳出血を起こすそれはいつ発症するかわからない」
という表現も大げさすぎると感じています。
高血圧が脳出血の原因であるなら下げればいいだけの話です。
現在の日本では高血圧と言われたことのある人が全体の4割であり、その7割の人が高血圧の治療を受けています。
病気のない健康な人であってもある日いきなり倒れる可能性はあります。
「いつ発症するかわからない」と言われると恐怖を感じますが、よくよく冷静に考えると誰もが同じ条件なのです。
今回のO-157に対する報道で厄介だと感じたのは情報がまったくの検討違いなものではなく、一部が正しく、一部が誤っているというところです。
テレビで専門家と言われる人たちが堂々と話していたら無条件で信じてしまうでしょう。
また、専門家は正しい情報を述べていたのにメディアが視聴者にセンセーショナルな印象を与えるため欲しい部分だけを切り貼りして報道してしまうことにより事実がゆがめられてしまうことがあります。
たくさんの情報があふれる中、本当に正しい情報なのか、注目を集めるための誇張表現じゃないか鵜呑みにする前に考えてみるのが大事だと思いました。
大切なポイントはO157 の菌を加熱によって殺すことです。
O-157は熱に弱く、75℃で1分以上の加熱が効果的と言われています。
O-157は牛の腸内に多く存在するのでホルモンをはじめとする肉はしっかりと加熱して食べること、生肉についていた菌がサラダに付着して発症する可能性を考えて肉に触れた箸や包丁、まな板を生で食べるものとは使い分けることが大事です。
ではでは

rina

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