関節の変形がみられる病気は、関節リウマチだけではありません。
関節リウマチと変形性関節症の見分け方についてお話します。
その痛み、変形の原因は関節リウマチかも?
関節が痛むとき、その関節が変形しているとき、もしかしたら自分はリウマチなんじゃないか?と不安になることはありませんか?
関節の痛みが関節リウマチなのか、それとも年齢のせい(変形性関節症)なのか見分けるポイントを今回はお伝えしたいと思います。
関節が変形している場合、リウマチではないかと考えてしまうと思います。
しかし、加齢による変化でも関節の変形は見られ、変形性関節症と呼ばれます。
このとき、病気のメカニズムを考えると原因がどちらなのか見えてきます。
変形性関節症のメカニズムとは?
変形性関節症は、骨と骨の間にある軟骨が長く使われることにより摩耗して薄くなり、骨に直接負荷がかかることにより痛みや変形がおこります。
座布団を使い続けるとだんだんうすくなりせんべいのようになってしまいますよね。
それと同じメカニズムで人の体でも軟骨が薄くなってしまうのです。
この現象は負荷(体重)のかかる場所に起こりやすいため、指であれば第一関節や第二関節、または膝などで発症しやすくなります。
指の第三関節は、関節リウマチでは症状が起こりやすい場所ですが、変形性関節炎ではほとんど起こりません。
関節リウマチのメカニズムとは?
関節リウマチは滑膜の炎症が原因です。
滑膜というのは、関節の間を満たしてスムーズに動くようにしていわばエンジンオイルのような役割を果たす液体である、滑膜液を作る器官です。
炎症は滑膜がよく使われる場所に起こりやすくなります。
関節が大きく動く部位では必要となる滑膜液が多くなるため、滑膜の働きが増え、炎症が起きやすい部位となります。
指の第一関節はほとんど曲がらないので関節リウマチでは症状が起きにくく、大きく曲がる第二関節や第三関節は好発部位となります。
背骨など骨は大きいけれど動きが少ない場所でも起こりづらいのが特徴です。
どちらも指の関節には症状が出やすいのですが、第一関節と第三関節のどちらに症状が出ているのか、ここに注目するだけでも判断の助けになると思います。
新しく発症する方の6割が40代以下である関節リウマチですが、現在は関節リウマチの治療が進み、病気にかかっても、関節の変形にまで症状が進んでしまう方はほとんどいらっしゃらなくなってきました。
次回は妊娠を望む若い女性が関節リウマチを発症してしまった場合に、妊娠と治療の両立が可能なのかについて書きたいと思います♪
またご興味があればご覧くださいね^^
それではまた!

rina

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