関節リウマチは40代に発症のピークがありますが、若い方にも起こる病気です。
関節リウマチと診断された場合に心配になるだろう項目について、Q&A方式でまとめてみたいと思います。
目次
Q1、関節リウマチは遺伝しますか?
A1、母親が関節リウマチの場合、その子供が関節リウマチになるリスクは通常の場合の1.5倍となります。
しかし、関節リウマチの頻度は0.5%つまり200人に1人です。
リスクが2倍になることにより、100人に1人となるのですが、通常の人は1〜2名の子供しか設けないため、遺伝してしまう可能性は低いと考えられます。
また、肥満やたばこ、歯肉炎がある場合には関節リウマチ発症のリスクが2倍となります。
これは、親からの遺伝よりも高い値です。
親が関節リウマチだから自分もなるかもしれないと心配するよりも、まずは自身の力で改善することのできる生活習慣から見直してリスクを下げる方が大事だと考えます。
また、妊娠出産についても、治療を行いながらすることが可能です。
Q2、関節リウマチになったら手が変形しますよね?
A2、きちんと治療をすれば変形はおこりません。
変形が起こってしまったのは、現在の有効な薬が開発される前に関節リウマチになってしまった方です。
発症してからも治療せずに放置してしまうと約2年で変形が起こります。
しかし、きちんと治療を行えば1ヶ月半〜半年で痛みは改善し、前記事で述べているように出産も可能です。
また、高齢の方では変形性関節症と混同している可能性があります。
Q3、若い人はならないんでしょ?
A3、むしろ若い人がかかりやすい病気です。
関節リウマチの発症年齢のピークは40代で新規患者の4割を占めます。
20〜30代も2割を占めているため、全体の6割は40代以下です。
比較的若い人がかかりやすい病気と言えます。
男女比は男1、女4で他の膠原病が男1、女9であることから比較的男性にも見られやすい病気です。
しかし、男性では40代後半以降から発症することが多く、女性と比べると発症年齢が高いことが特徴です。
Q4、どんな治療をするの?
A4、基本的には複数の薬を同時に使った治療をします。
関節リウマチでは、その症状に合わせて様々な薬を使用します。
火事がタバコの火程度であればコップの水で十分ですし、ボヤ程度ならバケツの水、家が燃え始めたら消防車を呼ぶなど炎症に合わせて薬を使い分けていきます。
また薬の効き方が多少は認められるものの十分でなかった場合、今までの薬を中止して新しいものを増やすのではなく、新しく薬を追加して治療を続けていきます。
関節の変形を防ぐためには早期に炎症を抑えることが大切だからです。
あなたの疑問は今回の記事で1つでも解消されたでしょうか?
次回は関節リウマチ治療中の患者さんに伝えたい注意点について取り上げたいと思います。
最後まで読んでくださりありがとうございました^^

rina

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