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患者さまからの相談の電話「寝る前の薬を夕食後に飲んでいいですか?」

先日お薬をお渡しし、今回から胃薬がガスターからタケプロンに変更になった患者さまでした。

先生とは朝飲むか、夜飲むか、どっちにする?って話をして、じゃあ夜にしましょうってなったんだけど、薬局でもらった資料を確認したら、寝る前に飲んでくださいって書いてあるんです。
できれば、他の夕食後の薬と一緒に管理したいのですが。

このような相談でした。
つまり端的に言うと寝る前の薬を夕食後に飲んでいいですか?という内容になります。

添付分書上の記載、医師の処方意図、飲み合わせの観点から判断した内容をお伝えしました。

添付文書上の記載から飲み方の変更を考える

タケプロンの添付文書を確認すると胃潰瘍の場合で

「通常、成人にはランソプラゾールとして1回30mgを1日1回経口投与する」

と記載があります。

添付文書と異なる使い方をする場合、保険が使えなくなるため、添付文書の使い方に則っているかを確認するのは重要なことになります。

※ただし、治療上どうしても添付文書と異なった使い方が必要と判断される場合にはその限りではありません。

今回のご相談では、使い方が1日1回就寝前となってますので、問題ないことがわかります。

医師の処方意図を予想して飲み方の変更を考える

今回のケースだと、医師から朝にする?夜にする?と尋ねられていたことから、特に服用時期に関してこだわりがなかったことがわかります。
しかし、治療のために添付文書に服用時期の指示がなくても、処方通りに薬を飲んだ方がいい場合もあります。

例えば、血圧の薬では添付文書上は、1日1回など回数のみの指定で、飲むタイミングはいつでも大丈夫なものが多いです。
ですが、その方の朝の血圧が高かった場合、朝に薬が効いてくるようにするため、寝る前に飲むようにあえて指示されている場合もあります。

そういった場合には、診察の際に医師の方から説明があると思いますが、もしなかった場合には薬局から連絡をとり、確認することもできますので、ご相談ください。

飲み合わせの観点から飲み方の変更を考える

お薬の中には、一緒のタイミングで飲んでしまうと、効き方が悪くなってしまうものがあります。

酸化マグネシウムと抗生物質や、鉄剤と甲状腺ホルモンなどの組み合わせがその代表です。
これらは薬の効果をしっかり出すために、2時間以上間隔を開けて飲むことが必要となります。

今回は患者さまの薬のカルテを調べて飲みあわせに問題のあるものがないことを確認しました。

飲み合わせに注意が必要な組み合わせはたくさんあるため、これについても個々に相談していただければと思います。

ご相談に対する結論

以上の3点から今回の処方箋上は寝る前の指示ですが、夕食後に飲んでも問題ないと回答しました。

薬局では、お薬手帳や患者さまから伺ったお話から使用中のお薬の情報を記録し管理をしています。
少しでも疑問に思うことがあれば、気軽に薬局に連絡することをお勧めします(^^)

※内容によっては即答できずお時間をいただくこともあるかと思います。

編集記

私は土日休みのシフトなのですが、昨日は久しぶりの土曜出勤でした。
土曜日は基本的に1人体制なのですが、トラブル続きでてんてこまいの1日でした笑
そんな中で患者さまから電話があり、ご相談を受けましたので、それをテーマに記事をまとめました。

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。