今回のテーマは低用量ピルの特徴についてです。

サイトではお伝えしたことがありませんでしたが、実は小林自身も低用量ピルを19歳〜23歳にかけて約5年間使用していました。
これから低用量ピルを使ってみようと思っている方の参考にしていただきたいので、今回はその時の経験も交えつつ、どんなお薬なのかについてお伝えしていきたいと思います。

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なぜ低用量ピルを飲もうと思ったのか?

まず1番大きな理由は、生理痛がとんでもなく重かったからです。
学生であった当時、生理の時期がくると下腹部の激しい痛みに襲われ、顔は真っ青、授業中に座っていることもままならず、学校をお休みすることも多々ありました。

母も生理痛がとても重く、つらい学生時代を送ったようですが、出産を境に改善したため、「子供を産めば軽くなるから!」が口癖でした。
でも19歳の当時、大学卒業まではまだ5年かかりますし、出産はとてつもなく先の出来事に感じていました。
今すぐに痛みの改善をして、快適に毎日を過ごせるようになりたいという気持ちがとても強かったです。

2つめの理由は、妊娠が怖かったからです。
当時、経済的に独立もしていない大学生…責任もとれないようなことはするな!というのは最もなのですが…
お付き合いしている彼氏がいて、何もないようにするというのはなかなか難しいことでした。
でも、今妊娠してしまったら勉学にも支障が出るし、家族にも負担をかけてしまうからどうしても避けたい…そんな思いもありました。

低用量ピルは、母のかかりつけのお医者さまが婦人科の専門であり、医院に置いてあったパンフレットが何気なく目に入ったことで興味を持ちました。
これらの症状と不安を取り除いてくれるものだ!と感じたのです。

ホルモンのバランスの乱れを改善すれば生理痛だけでなく妊活にも役立つ

生理痛や月経前症候群(PMS)は、女性ホルモンの乱れが原因で起こっていると考えられています。
子宮の内膜は、受精卵が着床できるように厚くなりますが、妊娠が成立しなかった場合には不要となるため、剥がれ落ちて外に排泄されます。
生理の際に見られる出血は、子宮の内膜が体外に捨てられたものです。

子宮内膜からは痛みの原因となる物質が作られるため、生理時期には痛みが生じます。
低用量ピルは、ホルモンバランスを整えることにより、子宮内膜を薄くするため、痛みの原因物質の量も減らすことができ、生理痛の改善に効果があります。

また、低用量ピルを飲んでいる期間中は、生理の周期が正確に28日間となり、正しいリズムを作ることができます。
いつ性交渉しても妊娠するわけではなく、排卵の2日前で最も可能性が高くなります。
低用量ピルの服用中は、妊娠することができませんが、生理不順が治ることで中止した後に排卵日を予測しやすくなり、妊娠の可能性も高めることができます。

低用量ピル服用中はほぼ確実に妊娠しない

低用量ピルは3つの作用により、ほぼ確実に避妊することができます。

排卵を抑える

排卵を促すホルモンが出るのを妨げることにより、排卵を止めてしまいます。
排卵がされなければ、卵子と精子が出会って受精することはないため、妊娠を防ぐことができます。

子宮内膜を薄くする

精子と卵子が出会って受精しても、子宮の壁にうまく貼りつくことが出来なければ妊娠は成立しません。
通常は、排卵時期に子宮内膜が厚くなり、着床のための環境が整えられていますが、低用量ピルを飲むと子宮内膜が厚くならないため、着床ができなくなり、妊娠を防ぐことができます。

精子の侵入を妨げる

子宮の入り口付近の粘液の性質が変わり、ねばねばとした状態になるため、精子が動きづらくなって子宮内に入りづらくなります。
卵子と精子が出会わなくなるため、妊娠を防ぐことができます。

小話:ピル処方専門クリニックでのお話

母のかかりつけの病院は地元であり、私が住むのは東京です。
しょっちゅう帰省し、そのたびに病院へ通っていましたが、なかなか帰れないときもあり、東京の病院へお世話になることもありました。

その際にクリニックの看護師さんに「ピル服用中は、コンドームをしなくても絶対できることはない」と説明を受けたことがあります。
今考えれば、「絶対」を保障することはできませんし、医療者としてよろしくない発言だったと思うのですが、ピルの処方などが専門のクリニックにお勤めの方がそう言うのですから事実なのでしょう。

上記に挙げた3つの作用により、飲み忘れない限り、確実に避妊効果を発揮してくれるようです。
低用量ピル服用中の避妊失敗率は0.1%と言われ、コンドームの3%と比較してもかなり低い確率です。

今回の記事では、低用量ピルの効果についてお伝えしました。
これから薬を飲もうと思っている方の助けになれば幸いです。

低用量ピルの副作用についてはこちらの記事を是非参考にしてくださいね☆

編集記

12月に入って急に寒くなり、街中にクリスマスの雰囲気が流れてきました☆
私はクリスマスのイルミネーションや音楽が大好きで、毎年この季節になるとワクワクしてしまいます。

東京に住んで8年目で今更ですが、初めて赤坂サカスのイルミネーションを見に行ってきました。
まるで宇宙に来たかのような美しい光のショーに感動しました♪
今回のトップ画は、小林が今シーズン撮影した画像です^^

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。