最近CMでよく見かけるパイロンPL顆粒ですが、副作用はあるのでしょうか?
安全に使うためにどんな注意が必要なのでしょう?

薬の添付文書には、このような症状が出た場合に医療関係者に相談すること、という記載があります。
実際に相談した場合にどのような答えが返ってくるのかまとめました。

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パイロンPL顆粒とは?

2017年8月に新しく発売された総合風邪薬です。
処方箋で出されるPL配合顆粒と同じ成分が含まれています。

PL配合顆粒の成分や効果、PL配合顆粒とパイロンPL配合顆粒の違いについては、以前の記事で解説しています。


パイロンPL顆粒の危険な副作用の症状は?

パイロンPL顆粒の添付文書を見ると、副作用の可能性があり、医師、薬剤師、登録販売者に相談することが勧められる症状について記載があります。
実際に薬剤師に相談した場合、どのような答えが返ってくるのかについてまとめます。

皮膚の発疹、発赤、かゆみ

肌に赤みや発疹が見られた場合、アレルギーが起きている可能性があります。
通常、薬を飲んで起こるアレルギーの皮膚症状は、全身に広くあらわれることが多いです。

アレルギーが重症である場合、アナフィラキシーショックや呼吸困難、高熱などの命に関わる状態につながる可能性があるため、異変を感じたらすぐに薬を飲むのを中止して病院にかかることが必要です。

吐き気、嘔吐、食欲不振

解熱鎮痛成分による胃腸障害が起こっている可能性があります。

解熱鎮痛剤は、少なからず胃にダメージを与えてしまいます。
食後に使用すること、胃が弱い方では胃薬と一緒に飲むことで予防することができます。

症状がひどい場合には、胃潰瘍など重症化している可能性がありますので、病院の受診が必要です。

めまい

抗アレルギー成分により血圧低下が起こっている可能性があります。
特に立ち上がる際には転倒に注意が必要です。

最高血圧100㎜Hg以下は血圧が下がりすぎている目安の値です。
薬を飲むのを中止して様子を見てください。

排尿困難

抗アレルギー成分によりおしっこが出づらくなっている可能性があります。
前立腺肥大といわれたことがある方は、特に注意が必要です。

前立腺肥大で治療中のは、主治医に今回の副作用を報告し、今後の治療について相談しましょう。
それ以外の方は薬を中止し、症状が続くようであれば病院の受診をしてください。

過度の体温低下

通常、解熱鎮痛剤を使っても、平熱以下まで体温が下がってしまうことはありませんが、体力が消耗している方では効果が強く出すぎて、体温低下が起こることがあります。
多くの場合、時間の経過とともに回復しますので、体を温め安静にしてください。(体温が35℃を切ってくる場合には、危険ですので受診してください)
また、このような状態になるのを防ぐために、薬の1回量や飲む回数を守るようにしてください。

副作用を防ぐために…

医薬品は、安全かつ効果の出る使い方が定められています。
しっかりと体の不調を治すため、余計な副作用を起こさせないためにも、薬を使用する前には説明書をよく読み、使い方を守ってお飲みください。

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。