ディナゲストは、生理痛の痛みを非常によく抑えてくれますが、1錠500円弱と値段が高く、お財布に厳しいお薬です。
しかし、2017年6月にジェネリック医薬品である『ジエノゲスト錠』が発売されました。
よりお財布に優しく、薬が使えるようになりましたので、今回の記事では、ディナゲストをジェネリックに変えるとどのくらい安いのか、についてお伝えします。
目次
ディナゲストを1か月使った時の薬代は?
2018年1月現在、ディナゲスト1錠の値段は475.5円です。
体質や症状によって違う使い方をすることもありますが、一般的に1日2回に分けて、1回1錠を毎日飲みます。
1か月を30日として薬代を計算すると、
475.5×2×30=28530円
薬局の利用料を加算して、3割負担とすると約9000円弱の負担になります。
ディナゲストをジェネリック(ジエノゲスト)に変えたときの差額は?
ディナゲストのジェネリック医薬品であるジエノゲスト1錠の値段は198.1円です。
ディナゲストと比較すると、半額以下の値段です。
同じように1か月あたりの薬代を計算すると、
198.1×2×30=11886
3割負担ですと、4000円弱となり、先発品のディナゲストの半額程度の負担に抑えられます。
ディナゲストとジエノゲストの効果は同じなのか?
安くなるのは、これまでの内容でおわかりいただけたと思います。
でも、値段よりもなによりも大事なのは、ジエノゲストがディナゲストと同じ効果を発揮してくれるのか?ということですよね。
安いから品質も悪いのではないか…?と初めて飲まれる方は、不安に感じられるかもしれません。
ジェネリック医薬品は、先発医薬品と同じ成分を同量含み、体内で同じ動きをすることが証明されています。
日本で発売されている薬は、厚生労働省が1種類ずつ審査をして発売が認められている薬ですので、安心してお使いいただけます。
参考に以前に書いた記事をご紹介します。
ジェネリックの品質についてはこちらの記事で紹介しています。
また、ディナゲストはオーソライズドジェネリックも発売されています。
オーソライズとジェネリックについては、こちらの記事で説明しています。
ディナゲストをジェネリックに変えられない場合もある
ここまで記事をご覧いただいて、効果が同じでこんなに安くなるなら、ジェネリックを使ってみようかな?と思われた方もいらっしゃるかと思います。
ですが、ディナゲストのジェネリックを使えない方もいらっしゃいますので、その理由をお伝えします。
子宮腺筋症の方はジェネリックを使えません
ディナゲストの適応となるのは、子宮内膜症と子宮腺筋症の方ですが、ジェネリックのジエノゲストの適応となるのは、子宮内膜症の方のみです。
子宮腺筋症と診断された方には使えません。
同じ薬なのになぜ子宮腺筋症には使えないのか?
ディナゲストは、2007年に子宮内膜症の治療薬として発売されてから10年がたったため、特許切れとなり、ジェネリックが発売されました。
ですが、子宮腺筋症の効能は、2016年に新しく追加になったもので、特許がまだ有効です。
効能の追加は、最大5年間の特許が認められますので、子宮腺筋症と診断された方がジエノゲストを使えるようになるまでには、まだ時間がかかります。
同じ薬なのに、なぜ!?おかしい!!と感じられると思いますが、先発医薬品の開発には製薬企業の莫大な費用と時間がかかっています。
ジェネリックが販売されることで、先発医薬品は売れなくなり、製薬企業の利益は大きく減少します。
開発した薬の利益を回収し、製薬企業がこれからも新しい画期的な薬を作っていくための利益を守る法律ですので、どうかご理解ください。
どうしてもジェネリックのジエノゲストを使いたいときは?
どうしてもディナゲストをジェネリックに変更して、費用を抑えたい場合には、医師に本当に自分が子宮腺筋症なのか、再度確認してください。
もし、以前は子宮腺筋症だったけれど、現在は子宮内膜症だけになっている、と医師が判断すれば、ジェネリック医薬品は使えるようになります。

rina

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