最近ではコーラやビールなど、今までヘルシーや健康的というイメージがなかった飲み物でも、

・脂肪の吸収を抑える
・糖の吸収をおだやかににする

などの効能が謳われ、トクホ(特定保健用食品)や機能性表示食品に指定されている商品があります。

これらの商品にはある共通点があります。
今回の記事では、この共通点である難消化デキストリンについてお伝えします。

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トクホ飲料の共通点は?

脂肪の吸収を抑える、糖の吸収をおだやかにする、といった効能を持つトクホ飲料には、難消化デキストリンが入っているという共通点があります。
体脂肪を減らす成分には、ケルセチン配糖体(特茶)や茶カテキン(ヘルシオ)など、他にも様々なものがありますが、今回焦点を当てるのは、難消化デキストリンです。

トクホと機能性表示食品の違い

トクホと機能性表示食品との違いについては、サントリーのHPで簡潔にまとまっています。

一言で言ってしまうと、トクホよりも機能性表示食品の方が、申請のハードルがずっと低くなっています。
臨床試験がいらず、トクホよりも安いコストで取得ができるため、比較的お手頃価格で販売されています。

今までトクホで販売されていた成分の入った食品が、機能性表示食品として売られていることもあります。
このような成分については、トクホと機能性表示食品は、医薬品でいう先発品とジェネリック医薬品のような関係だと言えます。

難消化デキストリンとは?

難消化デキストリンとは、食物繊維の一種です。
認められている効果は以下の通りです。

・食後の血糖値の上昇を抑える
・食後の中性脂肪の上昇を抑える
・お腹の調子を整える
・ミネラルの吸収を助ける

食事前や食事中に飲むことで、糖の吸収をゆっくりにするため、血糖値の急上昇や急降下が起こりづらくなり、結果的に体脂肪がつきづらくなります。
また、水溶性の食物繊維であるため、便をかさましして、お通じを促す効果も期待できます。

注意点や副作用は?

糖や脂肪の吸収に関する作用は、たくさん摂取したからと言って、効果が高く出るわけではありません。

ですが、お腹の調子を整える機能、つまりお通じを促す効果は飲んだ量に関係があります。
摂りすぎてしまうことで、お腹を下す可能性があります。

また、現在使用されているほとんどの難消化デキストリンは、トウモロコシ由来の成分です。
トウモロコシにアレルギーがある方は、避けた方が無難です。

難消化デキストリンの目安量

1回の食事当たりの目安量は5g程度です。
販売されている飲料には、1本当たり5gの難消化デキストリンが入っていることが多いです。
トクホだからたくさん飲んでも大丈夫だろうと、飲むビールをすべてトクホにして、1日に何本も摂ってしまうと、難消化デキストリンの摂りすぎになり、お腹を下す可能性があります。

まとめ

難消化デキストリンは、トクホ成分として臨床試験も行われていきた、安全性の高い成分です。
医薬品ではないので、劇的な効果はありませんが、いつもの生活にちょっとプラスして、健康増進に役立ててはいかがでしょうか?

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。