今回の記事では、長く続く痛みがあるときの生活の仕方についてお伝えします。
痛みがあるときは、じっと動かさないようにして安静にする、それ間違いなんです。
痛みの種類
痛みは、その期間の長さから慢性痛と急性痛に分けられます。
慢性痛と急性痛では、その原因や対処法も全く異なります。
痛みを治すために良かれと思ってしている行動が、逆に悪影響を与えている可能性もあります。
今回は正しい対処法について、お伝えしていきます。
急性痛
急性痛とは、きっかけとなる怪我やトラブルがあり、原因の改善とともに、短期間で治る痛みです。
痛みはつらい、不快なものですが、急性痛には危険を察知して避けるための大事な役割があります。
例えば、誤って包丁が指に当たってしまった際、痛みが出るので傷が深くなる前に、包丁をどけることができます。
無意識に怪我をした際にも、痛みが出るので気づくことができ、治療をすることができます。
慢性痛
慢性痛とは、3か月以上続く痛みのことです。
急性痛のように、危険から体を守る役割はありません。
痛みを感じる神経に、異常な興奮が起きている可能性があります。
痛みがあるときにやりがちなこと
慢性腰痛に悩む方が、痛みを避けるために注意していることを調査したアンケート結果があります。
1位:長時間の立ち仕事をしない
2位:重いものを持たない
3位:長時間同じ姿勢をとらない
4位:長時間歩かない
5位:かがまない菊地臣一:新薬と臨牀,2010,59(2),241
総じて、腰痛がある方では、行動を制限して安静にすることが多いようです。
怪我をしているときに治すために、短期間安静にすることは大事です。
ですが、慢性痛で長期的に行動を制限するのは、体の機能が衰える原因になり、お勧めできません。
慢性痛があるときこそ運動をしよう!
痛みが長く続く場合、体にははっきりとした原因がないこともあります。
このような場合に、行動を制限して安静にしても、痛みは改善しませんし、それどころか筋肉が弱ってできないことが増え、その後の生活の質を低下させてしまうことに繋がるおそれがあります。
適度に体を動かすことが大事です。
激しい運動をする必要はないので、散歩など軽く体を動かせる習慣をもつのが良いでしょう。
運動をして、筋肉がつくことで、天然のサポーターとなり、痛みが改善していくことも期待できます。
軽度の痛みであれば、痛み止めをうまく使うこともよいと思います^^
痛みがあるときに運動するというのは、今までの常識から外れたことかもしれません。
長く元気でいられるように、死ぬまで自分の足で歩くために、少し今までの考えを見直してみてはいかがでしょうか?

rina

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