フェブリク、アロプリノールは、日本では、痛風を発症した方、または尿酸値が高く、今後痛風を発症する可能性のある方に使われます。
ともにキサンチンオキシダーゼという酵素を阻害してヒポキサンチンからキサンチンを経て尿酸が作られるのを防ぐ薬です。

2つの薬の違いについてまとめました。

フェブリクは心臓に悪いから飲まない方がいい?という週刊文春の記事については、こちらで検証しています。

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作用時間、効果の違い

キサンチンオキシダーゼの寿命は36時間です。

フェブリクはキサンチンオキシダーゼに強く結合して36時間の寿命を迎えるまでずっと阻害しますが、アロプリノールは数時間で離れます。
フェブリクの方が、キサンチンオキシダーゼを寿命までしっかりと阻害するため、尿酸値を下げる力も強くなっています。

排泄経路の違い

アロプリノールは腎排泄の薬であるため、腎機能障害がある方では用量調整が必要です。
フェブリクは腎排泄と糞中排泄の両方の排泄経路を持つ薬なので、軽度の腎機能障害では用量調節が必要ありません。

具体的にはeGFRが30mL/minを下回るまでは、減量しなくても大丈夫な場合が多いです。

使い方の違い

アロプリノールの飲み方は1日2回、フェブリクは1日1回です。
前述した作用時間の違いのために、この違いが生じています。

値段の違い

フェブリクを最小用量で使用した場合、10㎎を1日1回となるので、薬価は31.7円です。
アロプリノールでは、200㎎を1日2回となるので、一番安いジェネリック医薬品を選択すると、薬価は15.4円になります。

尿酸値がなかなか改善せず、薬を増量した場合には、2つの薬価差がさらに広がります。

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。