先日、体調を崩して胃カメラを受ける機会がありました。
いつもは医療者として、患者さんに接する立場ですが、今回は珍しく私自身患者としてクリニックに受診しました

その時に疑問に思ったことを主治医の先生に聞いたり、体験したりして得られたことがあったので共有します^^
胃カメラのつらさや苦しさを軽減するコツもお伝えします。

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そもそも胃カメラとは?

会話の中では、胃カメラとよく言われますが、正式名称は『胃内視鏡検査』または『上部消化管内視鏡検査』といいます。
これに対して、おしりからカメラを入れて大腸の様子を見る、『下部消化管内視鏡検査』というものもあります。

胃カメラでは、口または鼻から細いチューブ状の機械を入れて、体内の状態を観察し、病気がないかどうかを調べます。
胃痛などの体調不良が続いたときや、がん検診のときに用いられる検査方法です。

小林の場合には、1か月間で体重の10%に当たる5㎏が、急激に落ちてしまったため、検査となりました。

胃カメラではどこの病気がみつかるの?

上部消化管内視鏡検査という名前の通り、上部消化管にある病気を見つけます。
上部消化管には、食道、胃、十二指腸が含まれます。

これに加えて、機械が通過する咽頭(のど)の部分もついでに診てもらえます。

苦しくない=胃カメラがうまい医師ではない!

胃カメラで最も大事なことは、病気を見逃さずに見つけることです。
胃カメラの検査では、医師にうまい下手があるとよく言われます。

今回の先生は、時間ばかりかかって苦しかった。
きっと下手な先生だったのね。はずれだったわ。

このように訴える患者さんが、よく薬局にいらっしゃいます。

検査時間が短く、苦しい時間が少なくて済むとき、検査をした医師は胃カメラがうまい!、と患者側からは思いがちですが、決してそうではありません。
体内の様子をしっかり見逃すことなく診ることができる医師が、胃カメラのうまい人です。

せっかく苦しい思いをして検査を受けるのですから、咽頭から十二指腸までしっかり調べてもらいましょう。

鼻と口ではどちらが良いのか?

現在は、機械の小型化によって、いれる場所を口と鼻から選ぶことができます。
一般的に、鼻からの方が苦しくないという評判があります。
これは、舌を圧迫することが少なく、吐き気を催しにくいからです。

ですが、口から行う利点もあります。
鼻の粘膜は弱く、出血しやすいため、簡単に傷つく可能性があります。
また、機械の映像の質は、口からのカメラの方が高く、より正確な診断をすることができます。

両方のメリットを考えて選択することが大事です。

医療機関によっては麻酔も希望できる

胃カメラを行う前には、ゼリー状の薬品を口に含んで麻酔が行われます。
通常であれば、この麻酔だけで検査が行われますが、医療機関によってはさらに強い麻酔を使うことができます。

手術時のように意識が全くなくなるわけではありませんが、鎮静状態になり、苦しさが軽減されるそうです。
初めての胃カメラは、純粋な苦しさを感じてみよう!(M気質…?)と考えたため、小林自身は麻酔下での胃カメラが未経験です。

この麻酔を使用した場合には、薬の効果が切れるまでの検査後2時間程度は、医療機関に滞在する必要があります。

苦しさが軽減されるコツ

小林自身が胃カメラを受けた際に、することで苦しさが少しだけ改善したことがあるので、ご紹介します。

①唾液を飲み込むのはあきらめる

胃カメラの最中は、口が閉じられないので、唾液がどんどんたまっていきます。
これを飲み込もうとすると、のどが絞まるため、とても苦しくなります。

少し抵抗はありますが、唾液はだらだらと垂れ流しにしましょう。
口の下には、受け皿が用意されます。

②看護師さんに背中をさすってもらう

胃カメラの最中に背中をさすってもらうだけで、苦しさがかなり軽減します。
検査中は、医師だけでなくスタッフが同じ部屋にいるはずなので、背中をさすってもらえるようにお願いしておきましょう。

お願いしなくてもさすってくれることはありますが、苦しさに耐えられない様子でないと手を出さない場合もあるようです。

胃カメラは怖くない!

病気を早くに発見するために、胃カメラはとても大事な検査です。
苦しい、つらいというイメージが強いですが、快適に検査が受けられるように、機械が小さくなったり、麻酔が発達したりと、技術が日々進歩しています。

本当に怖いのは胃カメラではなく、病気が見つからずに悪化したり、手遅れになってしまったりすることです。
胃カメラを受けるように勧められたらきちんと受けましょう。

その時に今回お伝えしたコツや知識を役立ててもらえたらうれしいです。

それでは、また!

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。