先日、頻尿治療薬の勉強会に出席してきました。
頻尿治療薬で見込める効果について、服薬指導でお伝えするべきだと思ったのでまとめました。
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頻尿の薬は効かないと訴える方が多い
頻尿の治療には、ベタニスやユリーフなど膀胱の筋肉を緩めて尿をためられるようにする薬や、膀胱に残尿がないように出し切る薬など、様々な薬が使われます。
人によっては2種類以上の頻尿治療薬を一緒に使うこともありますが、患者さんから効かないんだよね、というお話をよく伺います。
頻尿治療薬は、効かない人が一定数いて、満足度が低いのだと感じていましたが、それは誤解でした。
頻尿の薬を飲んでも劇的に治るわけではない
頻尿治療薬を1剤使用した際に、見込める改善は、トイレの回数が1回減る程度だと言われています。
頻尿治療の満足度が低いのは、薬を飲めば頻尿症状が劇的に治るものだと、過度な期待をしているからだということが分かりました。
服薬指導時に、薬による効果が劇的なものではなく、回数を1回減らす程度だと説明できていれば、治療満足度は変わってくるものだと思います。
残尿感や頻尿など、排尿に関わる悩みを持つ方は、歳を経るごとに増加しています。
50代で3割、70代では5割の方が何かしらの悩みを持っています。
処方の機会が増えてくる薬なので、治療に満足してもらえるよう、適切に説明をしたいと改めて感じました。
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rina
都内薬局に勤務する現役薬剤師。
勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。
現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。

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