製薬会社からモビコールの製剤見本をいただきました。
せっかくの機会なので味や効果など、飲んでみた感想をまとめます。

モビコールがどのような薬なのかに関しては、こちらの記事をご覧ください。

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モビコールを飲んでみた

まずは、モビコールの飲み方について復習です。
添付文書には、成人の飲み方について以下のように記されています。

通常、成人及び12歳以上の小児には初回用量として1回2包を1日1回経口投与する。
以降、症状に応じて適宜増減し、1日1~3回経口投与、最大投与量は1日量として6包まで(1回量として4包まで)とする。
ただし、増量は2日以上の間隔をあけて行い、増量幅は1日量として2包までとする。

グーフィスのときに、添付文書通りに服用してえらいめにあったので、減らして服用したいところですが、添付文書通り2包を服用しました。

グーフィスを使ってみた感想はこちらの記事から。

モビコールは水に溶かさずそのまま飲める?

モビコールは1包あたり、コップ3分の1(60mL)程度の水に溶かして飲むように指示されています。
水に溶かさずに、粉薬を飲むように服用してはダメなのでしょうか?

モビコールを水に入れると、最初水に浮かんで固まりますが、軽く混ぜるだけで均一に溶けます。

主成分のマクロゴールは、水に極めて溶けやすい成分であり、体内でも水と混ざってすぐに均一に溶けると思われます。

最初に水に溶かすのも、体内で溶けるのも最終的な効果は一緒ではないかと思うので、個人的には、水に溶かさずに飲んでも問題ないと考えます。
ですが、1包が6.8gとかなり多いため、粉のまま飲むのは難しく、水に溶かした方が楽に飲めると感じました。

粉の形状は軽くてかさばるため、口にそのまま含もうとするとむせてしまいます。

また、モビコールは周りの水分を吸着して便の水分量を高める効果を持つため、服用する際に水をたくさん飲むことが必要とされます。
モビコール1包当たりを溶かすために必要な60mLは、体内に吸収されないと報告されています。

モビコールを水に溶かさないで飲む場合には、溶かすための水分量を加えた多めの水を飲む必要があると思われます。

モビコールの味は?

モビコールを60mLの水に溶かしてみました。
液体の色は透明で、ほんのり黄色にも見えます。

わずかにとろみがあり、もったりとした感触があります。
味は若干の甘みと塩味があり、経口補水液の味によく似ています。

味が後に残るようなことはなく、すっきりとしていると感じました。
製薬会社からは、リンゴジュースやスポーツドリンクに溶かすこともお勧めされています。

モビコールを飲んでみてからの経過

22時:モビコールを2包分飲む
23時:就寝
翌々日:排便

モビコールは、食事の影響を受けないため、好きなタイミングで服用することができます。
21時に夕食を食べ終わり、落ち着いたタイミングでモビコールを飲んでみました。

グーフィスの時に襲ってきたような腹痛が、来るのではないかとどきどきしていましたが、何も体調はかわらず就寝しました。
翌日も特に便意、腹痛ともに感じずに過ごしました。

そして翌々日、少量の排便が1回だけありました。
その後も便意はなく、下痢になることもなく、体調変化はありませんでした。

モビコールが効き始めるまでの時間

製薬会社の情報によると、薬を飲んでから初めての排便は2-3日目であり、2週間続けた頃から排便回数が増えてくると報告されています。

今回、小林自身は一時的な便秘に頓服としてモビコールを使用しましたが、排便が得られたのは服用から2日後で、製薬会社の報告と一致しました。
便秘の時に頓服で使うような薬ではなく、継続して飲むことで便秘を改善する薬だということを身をもって感じました。

モビコールの副作用:下痢、腹痛

添付文書では、主な副作用として下痢(3.6%)、腹痛(3.6%)が記載されています。
しかし、小林自身はこれらの副作用を全く感じませんでした。

一回の服用で下痢も腹痛もなかったため、続けて使用することに抵抗を感じず、もう何日か服用してみればよかったと感じました。

評価:モビコールは即効性がないものの、楽に続けられる薬

今回、モビコールを使ってみて、便秘薬に珍しく腹痛のないものだと感じました。
即効性に欠けるため、便秘時の頓服としての使用はできませんが、不快な症状がなく排便の回数が増えるならばとても有用性の高い薬だと感じました。

添付文書には2歳から使用できることが記載されています。
未就学児に使える薬は少ないため、貴重な選択肢になると思われます。

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。