あっという間に上着のいらない季節になりました。
糖尿病治療をされている方は、普段から血糖値が上がりすぎないように注意しているものと思います。
血糖コントロールのために、暑い季節に特に気を付けていただきたいことをまとめました。

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夏ならではの高血糖に注意

ペットボトル症候群

暑い季節、冷たいものがおいしいですよね。
自販機で冷たい飲み物を買うことも増えると思われます。

夏に選びがちなジュースやスポーツドリンクなどの清涼飲料水には、思っている以上に多くの糖分が含まれています。
気づかないうちにたくさんのカロリーや糖分を摂取することになりますので、注意が必要です。

代表的な飲み物のカロリーと糖質量を以下の表にまとめています。(あすけんより改変して引用)

糖質量(g/200mL) カロリー(kcal/200mL)
オレンジジュース 21.4 84
アップルジュース 23.6 88
コーラ 22 92
スポーツドリンク 10.2 42
緑茶 4 0.4
紅茶 3 0.3
コーヒー(ブラック) 8 1.3

できる限り無糖のお茶や水を選びましょう。
お茶には利尿作用がありますので、水分は水を選ぶのがベストです。

アイスクリーム

夏においしいのがつめたーいアイスクリームです。
アイスクリームには、糖質と脂質がたくさん含まれています。

脂肪分(乳固形分、乳脂肪分)の量に応じてアイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓に分けられます。
以下の表に分類の基準をまとめています。

乳固形分 うち乳脂肪分
アイスクリーム 15%以上 8%以上
アイスミルク 10%以上 3%以上
ラクトアイス 3%以上
氷菓 上記以外のもの 上記以外のもの

脂肪は重さ当たりのカロリーが、炭水化物やタンパク質に比べて高いため、少ない量で高いカロリーとなります。
このため、カロリーはアイスクリームが最も高く、氷菓で低くなっています。

太らないためには、カロリーの低い氷菓を選ぶようにするのもよいでしょう。

汗をかく季節は脱水に注意

暑い夏は、汗をかく量が増え、水分不足になりがちです。
糖尿病の方では、脱水の影響で薬の副作用が起こりやすくなるため、他の方と比べてより注意が必要です。

ビグアナイド系は乳酸アシドーシスに注意

メトグルコやジベトスなどのビグアナイド系の薬を使っている方では、脱水状態になると、乳酸アシドーシスを起こしやすくなります。

SGLT2系は脱水に注意

SGLLT2阻害薬は、尿から余分な糖を排泄しますが、浸透圧の影響により尿量が多くなります。
薬を飲んでいない方よりも脱水のリスクが高いため、注意が必要です。

暑い夏も元気に乗り切りましょう

暑い夏も油断厳禁!
長く元気に生活するために、夏も血糖コントロールを頑張りましょう!

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rina

rina

都内薬局に勤務する現役薬剤師。 勉強会や患者さんとの会話を学びの種にしてブログを運営。 現在、1年間の長期休暇をいただき、海外生活中。