一般的に、空腹時間が長いほどにその後の食事で血糖値が上昇しやすいと言われています。
実際の血糖値にはどのくらいの差が出るのかについて実験してみました。
※測定にはフリースタイルリブレを用いているため、測定するのは厳密には血糖値ではなく、間質液グルコース値となります。
フリースタイルリブレについてはコチラの記事で紹介しています。
目次
検証実験のルール
①絶食時間14時間と絶食時間なしを比較する
実験日の前夜は、21時まで焼肉をしこたま食らっていました。
翌日11時に指定のメニューを食べることにしたため、長い方の絶食時間は14時間となります。
同日17時半に同じ指定のメニューをいただきます。
15時、17時に間食として、カカオ70%のチョコレートを食べるので、絶食時間はほぼなしとなります。
また、前の食事終了からの時間は6時間となります。
カカオ70%のチョコレートの栄養組成は、以下の表のとおりです。
カロリー | たん白質 | 脂質 | 炭水化物 | 塩分 | |
チョコレート効果72%1枚5g | 28kcal | 0.5g | 2.0g | 2.2g | 0g |
②メニューはサラダチキン、サラダ、煮卵
前日に最高血糖値が200mg/dLオーバーし、高血糖がとんでもなく恐ろしかったため、指定メニューは糖質オフのものとしました。
指定メニューはローソンで購入しています。
栄養組成は以下の表のようになります。
カロリー | たん白質 | 脂質 | 炭水化物 | 塩分 | |
サラダチキン(ハーブ) | 143kcal | 30.5g | 2.1g | 0.5g | 1.4g |
煮たまご | 156kcal | 13.2g | 11g | 0.8g | 1.6g |
コーンサラダ | 46kcal | 1.6g | 0.7g | 7.0g | 0.4g |
合計 | 345kcal | 45.3g | 13.9g | 8.3g | 3.4g |
③食事は20分をかけて食べる
食べる速度も血糖値に関係するため、食事にかける時間を統一します。
指定のメニューを20分かけて食べるようにします。
なお、食べる順番は設けず、3品をバランスよく食べるようにします。
実証実験の結果
絶食時間14時間と絶食時間なしのそれぞれの条件で得られた、最高血糖値と食前血糖値との差、最高血糖値に達するまでに要した時間、食後にもとの血糖値に戻るまでに要した時間を、以下の表にまとめました。
食前 血糖 |
最高 血糖値 |
食前 との差 |
最高血糖に 達するまでの時間 |
血糖が食前値に 戻るまでの時間 |
|
絶食14時間 | 96 | 115 | 19 | 165分 | 273分 |
絶食なし | 85 | 102 | 17 | 50分 | 64分 |
今回、指定メニューに選んだものは、強度に糖質を制限し、カロリーも少ない内容でした。
炭水化物抜き、カロリー制限のメニューでは、血糖値がほとんど上がらないことが示されました。
(前日に比べてあまりに血糖値が上昇しなかったので、機械の不具合を疑い、炭水化物メインの暴飲暴食も検証しました。こちらの結果は別記事から。)
血糖値の上がり幅は、絶食時間に対してあまり差がなかったものの、血糖が100を超える時間は絶食時間が長い方が長くなる、という結果が出ました。
次回に向けて
今回の実験メニューは、炭水化物を厳しく制限したメニューでした。
一般的なバランスのメニューや、炭水化物メインのメニューでも同じような結果が出るのか、今後検討をしたいと思います♪

rina

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